◆脱炭素経営EXPO出展社インタビュー
「シナネン株式会社」様
来場者の雰囲気が変わってきたことが、追い風に
<お話をうかがった方>
シナネン株式会社
取締役 環境エネルギー事業本部長
髙松 建哉様
環境エネルギー事業本部 電力ソリューション営業部 ビジネスソリューションチーム
伏見 央子様
シナネン様は、長い歴史の中でその時代にあわせて多様なエネルギーを取り扱われており、展示会出展の内容も変えておられます。2022年秋「脱炭素経営EXPO」ではブースを3倍の広さに拡大し、集客の拡大に成功。大型実機の展示でも注目を集めました。シナネン様の展示会への期待と戦略について、お話をお聞きしました。
◆ターゲットにあわせて、展示会を変更
―まずはシナネン様の会社概要と、髙松さんがいらっしゃる「環境エネルギー事業本部」の役割についてお聞かせください。
髙松:シナネンは、東京都の品川区で約100年前に固形燃料の製造販売で創業した会社であり、品川で燃料を販売していたので品川燃料、略してシナネンと呼ばれたのが歴史的な社名の経緯です。現在はホールディングス制への移行にともない中核事業会社としてのシナネン株式会社となりました。固形燃料から液体燃料、気体燃料と時代が求めるエネルギーを販売してきましたが、我々が従来取り扱ってきた化石エネルギーではない再生可能エネルギーが求められる時代を迎えて、発足したのが「環境エネルギー事業本部」です。シナネンは、メイン商品である化石エネルギーだけでなく非化石エネルギーとの両方をあわせて提案できる会社となりました。
―私達が第1回「脱炭素経営EXPO」を立ち上げたときに、出展を決めてくださいましたね。そのきっかけを教えてください。
髙松:過去には2011年あたりから太陽光発電メンテナンスをやっている部署などが「PV EXPO」等に出展してきた経緯があり、私自身も関連部署の責任者として「省エネ節電EXPO」や「施設リノベーションEXPO」に何度も出展しておりました。これらの展示会を通じていろいろなお客様とのお取引が始まりましたし、今もお付き合いのあるお客様も多数いらっしゃるのですが、今回は再生可能エネルギーに関心を持っているターゲット層に広くサービスを提供したいとの狙いから、「脱炭素経営EXPO」への出展を決めました。
実は最初は「施設リノベーションEXPO」に申し込んでいたのを、同時期の開催が発表された「脱炭素経営EXPO」出展へと変更させていただいたのですが、これは大成功でした。再生可能エネルギー由来の電力調達に具体的に興味を持っている、多くのお客様と出会うことができました。
◆コロナ以降は、真剣に来る人が多い印象
―シナネン様が展示会に出展される、一番の目的は何でしょうか。
髙松:やはりリードの獲得ですかね。
伏見:成果についてお話しすると、秋の展示会では3日間でチラシを約2200枚配布し、名刺獲得枚数は約830枚でした。そのうち現在具体的なお話をさせていただいているのが50件ほどです。当社は名刺をその場でスキャンする機械などは使用せず、基本的には名刺交換させていただいた営業担当がその先もフォローさせていただいております。展示会が終わった週明けにはお礼のメールを差し上げて、そこから具体的にお打ち合わせさせていただき、お見積もりへと進めております。
―3日間で名刺が500枚超えるのをひとつの目標とするケースが多いことから考えても、素晴らしい成果ですね。
髙松:私達は省エネ法や温対法の対象になっている企業さんなどに定期的にDMを送っているのですが、展示会近くには招待券をお送りしていまして、それがけっこう効いていると感じています。
―DMを何百社に送って1件1件フォローするのは大変ですが、展示会に数百人が来ていただけると効率的な営業活動ができますよね。
髙松:そうですね。我々のお客様は、脱炭素をどのように始めたらよいかと模索されている会社さんが多く、そういった皆様とリアルでお話ができる場として展示会出展は非常にメリットがあります。これは私の率直な印象なのですが、コロナ以降、お客様の層が変わって、最近は真剣に来る人が多い気がしています。
―はい、WEB会議で説明してもらうことも可能な中、展示会まで足を運んでくださる方々が集まってくださる場へと変わっています。
髙松:おっしゃる通り、情報はどうやってもとれるんだけど、現物を見て説明を聞きながら具体的な話をしたいんだ、と言う方が来てくださるので出展する価値があがりました(笑)。
―他の企業様からは、展示会出展で営業の方のトーク力が磨かれた、というお声もいただくことが多いのですが、そのあたりはいかがでしょうか。
髙松:そういった教育効果はありますね。実はこれは内緒にしておきたかったのですが、隠れた狙いでもあるんです。いつも私は言っているのですが、ピアノは発表会がないと練習しないんですよ。展示会があることで、うちの社員はそこにめがけて勉強をしたりトレーニングしたりせざるを得なくなる。それがすごく重要なことだと思います。
◆思い切って、大型実機を作って展示
―秋の展示会では、ブースの規模を前回の3倍にされました。特に工夫された点や狙いなど教えてください。
髙松:環境に優しい電力と言っても電気自体は展示ができないので、パネルなどで説明することになりがちです。いろいろと工夫をしてきましたが、やっぱり商品がどーんと展示されていないと人は集まらないということに、今更ながら気がつきました。そこで、カーポート型の太陽光発電「おひさまCARルーフFor Business」を思い切って展示会場に持ってくることにしたんです。展示会用のために作る必要がありましたが、これが今回、当たったかなと思います。商談の数としてはオフサイトコーポレートPPAが一番多いのですが、実機の展示は次回出展でも続ける予定です。
―展示会準備ご担当の伏見さんは、今回が初参加だったとお聞きしています。出展準備までの弊社のサポートはお役にたちましたでしょうか?
伏見:担当の方には、レイアウトに関してのご相談をさせていただいておりました。展示ブースの広さが従来の3倍になりましたから、社内に経験したものがいない中、相談できたので助かりました。面談以外にもメールでやり取りさせてもらい、個人的に不安に感じていた部分なども解消できたことは、ありがたい限りです。
―出展にあたって、特に大変だった部分や分かりづらい部分はどこでしょうか。
伏見:今回はブース装飾だけでなく、カーポート型太陽光を展示する計画でしたので、設置してくれる業者さんとのやり取りやスケジュール管理などは大変でした。展示ブースはいろいろな業者さんと一緒に作りあげていきますから、出展社は調整役として間に立つ必要があります。細かいところですと、ブースを組み立てていくどの段階でカーポートを入れるのかなど要望をうかがいながらある程度はこちらで決めるのですが、本当に専門的な部分は直接やり取りもしていただきました。
全体の流れの中では電気や宣伝の工程では専門的な話が入ってしまうため、事前にいただいていた準備手順は、正直一読しただけでは理解できないものもありましたが、ここも業者の方に助けていただきながら準備したので問題はありませんでした。個人的な意見ですが、出展社自身がすべての申請をするような場合では、知識がない担当者であっても簡単にできる形ができてくるとよいですね。
―11月の大阪出展に向けて、改善されるところはありますか?
伏見:そうですね。前回は来場者数が想像を超え人手が足りない事態になりましたので、本格的に人員を増やして臨みたいと思っています。大阪でもカーポート型太陽光の設置をしますが、より目立たせるとともに、さらにいろいろなお客様に注目していただけるような工夫をしております。
髙松:大阪で「あかりの森でんき」という実質再生可能エネルギー100%電力供給プランを出展しますが、サンリオ社の人気キャラクターによる初の展示会応援を予定しています。今後はそういったものも展示会で前面に出していこうかなと思っています。
―今後の展示会での展開が楽しみです。本日はありがとうございました。
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■ シナネン
2022出展「オフサイトコーポレートPPA」とは ?
再生可能エネルギーを調達したいが自社での太陽光パネル設置スペースの確保が難しい企業様に、初期投資なしで遠隔地の非FIT発電所から直接電力を調達。太陽光発電の不足分電力がある場合にも、シナネンのサポートにより実質再生可能エネルギー100%の電力が供給されます。さらに自社スペースがある企業様では「おひさまCARルーフFor Business」設置による再生可能エネルギー調達も可能です。設置工事からメンテナンスまでワンストップで対応します。
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<スマートエネルギーWeek>
会期:2023年3月15日(水)~16日(金)10時~18時(最終日のみ17時まで)
会場:東京ビッグサイト
主催:RX Japan 株式会社
※11月17日現在。最新情報は展示会HPをご確認ください
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